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ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド・・・!!!!
俺は次々と押し流されていく人間の家屋を成すべきもなく見守りながら、止まぬ豪雨で猛威を振るう前の清らかで水面が何処までも見える位の優しい川だった頃を思い出した。
・・・・・・
「フナだ!フナだ!」
足を裸足にして、手を川に突っ込んで俺を掴もうとする人間の子供達。
ばしゃん!!ばしゃん!!ばしゃん!!ばしゃん!!
海水パンツを履いて川の中に飛び込んで泳ぐ、人間の子供達。
せせらぎの中の突き出た杭から、飛び込んできた1羽のカワセミ。
それは、一直線に美しい蒼い矢。
小魚を仕留めたカワセミは、また美しい蒼い矢となって水面へ上がっていく・・・
がー!がー!がー!がー!
こんにちわ、カモさん達。
あら?シカトして行っちゃった。
まいいか。
おっと!釣り針!!
そう簡単には釣り人に釣られるかっつーの!!
本当に気持ちいいなあ。
この川のせせらぎに身を委ね、悠々と泳ぐ気持ち良さ・・・
・・・・・・
しかし・・・もうこんな愉しかったこの川が今では逆に牙を剥いて辺りの営みを悉く呑み込んで、ぶっ潰して引き裂いていく・・・
何でこんなことに・・・
俺は恨むよ・・・この降り止まぬ豪雨を・・・
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