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いや、たった一つ、まだ希望はあった。あの小屋だ。何故だろう、こんな森の中に小さな小屋が存在していた。しかもその小屋からは光が漏れていた。つまりは、私以外にも人がいるはずだ。この森に人が住んでいるとは考えにくいが、もし仮にそうならば、この森に詳しい人間ならば、この森から出る道を知っているにちがいない。
私は再び心に火を灯して歩いた。小屋がどこにあったかなんて覚えていなかったが、とにかく歩いた。そして妙なことに、私は再びその小屋の前にたどり着くことが出来てしまったのだ。
もう、ここに頼るしかない。私は意を決してその小屋の扉を右手中指第二関節でノックする。
ここから私の奇妙な体験の扉が開かれる。
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