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十分近く、ジェットコースターの如く、空中浮遊をした僕は、近所の公園に降り立った。
「どうだ、これでアタシが悪魔だってこと、信じたか?」
「それは、あんなことされたら、否が応でも信じますよ」
「で、願いはなんだ?」
僕は考える、幼なじみはこの悪魔に何を願っただろうか? 大体、見当がつく、幼なじみにイジメを行った人間と、そのイジメを隠匿した学校へ、正当な罰を与えることが、幼なじみの願いであろう。
人死が発生したと言うのに、それに関わった人物が、なんの咎めも無く、普通に暮らしているのは、非常に気分の悪い、憤りを感じる状況だ。
僕は彼女にそのことを願った。
「アイツを自殺に追いやった、人物を懲らしめてください」
彼女は願いを聞き、考えるように、顎に手をやった後、唸りながら言った。
「それは、無理だ」
「なんでですか?」
「なんでもだ。代わりに、お前の幼なじみをイジメた、人間とそれを隠した学校に悪魔的処罰を与えると言うのはどうだ?」
彼女は何故か僕の願いを言い換えた。
「ええ、それでよろしくお願いします。その願いが叶えば、きっと、アイツも浮かばれると思います」
「だと、いいな。アタシは仕事をするから、お前は歩いて帰りな。それと、悪魔と現実世界では時間が違う故、タイムラグが発生する。願いが叶うのは、せいぜい数週間後だな」
そう言うと、彼女は地面の砂を巻き上げながら、空高く飛び、消えていった。
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