止まない''雨''

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ある日、上で大きな音がした。ママが驚く。誰かが階段を降りてくる音がした。大きい音。 「ママ、どうしたの?」 「下の階に行きなさい。隠れて。」 「なんで?何があったの?」 「早くしなさい!そうよ、これは大きな地震なの、隠れないと大変なことになるわ、早く隠れないと、地震で潰されちゃうわよ!」 壁の外からする雨音がいつもより大きい。区潜った声がした。なんて言ったんだろう、[だれかいるのか][出てこい]…かな?雨の中出てても大丈夫なの? 「ママは?隠れないの?」 「ママは大丈夫よ!ママのことなんて気にしないで早く行きなさい!」 ママは、泣いてた。泣きながら、僕を下の階に押し込んだ。やっぱりここも暗い。 「ママ、どうして泣いてるの?」 ママは答えてくれなかった。代わりに抱きしめた。きつく、きつく。 「ママは、あなたが大好きよ。…さあ、部屋に隠れなさい。ありがとう。」 ママが蓋を閉めた。何が何だか全然わからない。でもママの言う通り、部屋に入った。そしたら。上からさっきよりずっと大きな音がしたんだ。それから、雨の音が、ダダダダって、はっきりしたんだ。でもそのあとは、また遠ざかったみたい。 ママ、どうしてるんだろう。ずっと会ってないや。でも言いつけちゃんと守ってるんだよ。お腹がすごくすごく空いた時にしかご飯食べてないんだ。ちょっとずつ食べてるんだよ。でもそれってすごく体がフラフラするね…なんか、眠くなってきた…。 雨、いつかやまないかなあ。外、見てみたいな。 ダダダダダダダ、ダダダダダダダダダダダダダダダダダダ…
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