第三部 あとがき

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第三部 あとがき

▼story6.Bay of Love  殺人事件ばかり書いていたので、たまにはラブくてえっちぃ、甘々いちゃいちゃ糖度高めな話を書きたかったのです。 なので所々ちょっとエッチな雰囲気なのはお許しください(><*)~~~~~ 手がね、勝手に書いていたのです。 30歳手前になったセクシー色気むんむんな隼人さんが書きたかっただけなんです~~!!  【第五幕 揚羽蝶】の舞台にもなった曰く付きの明鏡大学を美月は晴れて卒業しました。 この大学、准教授の殺人事件は起きるし謎の人物が非常勤講師してるしさらには爆破騒ぎにまでなるしで、色々と厄年だった2009年は明鏡大学の事件簿2009として後世に語り継がれるのであった。(語り継がれるのかよ) 明鏡大学の立地参考は青山学院大学です。 【夏物語】episode2.人魚姫と【第六幕 砂時計】に登場する明鏡大学の図書館の外観参考は東京都武蔵野市の成蹊(せいけい)大学の図書館を参考にしています。  しかし美月はよくストーカー被害に遭いますねぇ……。キングにも気に入られているので、この子はヤバい男に気に入られる性質なのかな💦  美月って男の理想や願望詰め込みました、みたいな見た目や性格してるんですよ。 実際はそれほど男子の理想の女の子でもなくて気が強い部分もあったり、鈴川の言葉を借りれば『意外と肝が据わってる』子です。 17歳で殺人犯と恋愛したり犯罪組織のキングと何度も接触したりしていれば、そりゃあ肝も据わって度胸もつくよ……。 美月が何かにつけてキングを思い出していたり、池田よりもキングの方がマシだと思ってしまうのもそれだけキングが美月に与えた影響が強いのでしょうね。  ミステリー的な意外性を狙うなら池田は美月に切ない片想いをしてるだけで、実はストーカーはイイ人だと思っていた亀山だった!?展開もありなんですが、亀山くんは普通にイイ人ですし、ストーカーはやっぱり池田でした。 無口カメヤマンの亀山くんには年上彼女がいる裏設定あり。しかも同棲中。  見所は美月拉致った池田にぶちギレてる真っ黒オーラ背負った隼人です(^w^) 隼人のぶちギレ書いたのは隼人の高校時代の物語【mirage】(【白昼夢スピンオフ】参照)以来。 mirageでぶちギレた時は教室で椅子を蹴り飛ばしたりしてたっけねぇ。 隼人がぶちギレる時は必ず誰かのためです。彼はいつも自分のことではなく、誰かのためにぶちギレてます。  隼人に熱烈片想いしていた七海(ナナミ)ちゃんは【白昼夢】収録作の【Sea of Serenity】に名前だけチラッと出ています。隼人が七海ちゃんと遊んでいたのはこの頃だったんですねー。 過去に女遊びしていた男の宿命というか、七海の件は自業自得の因果応報ってヤツです。 昔チャラチャラと遊びまくってた男が今はなに食わぬ顔で愛妻家……、過去の女側は面白くない展開ですよ。 七海もやりすぎだとは思いますが彼女に同情もしながら書いていました。 逃げずに七海と向き合ってケリをつけた隼人もカッコいいです。でもそれ以上に助けに入ったあのお方が!  【story5.Milky way】に登場した隼人の元上司の雅さんが再登場。 この人はカッコいいねぇ。雅姐さんには同性でも惚れる。 雅さんはJSホールディングスからエクリチュールジャパンに華麗なる転職をして七海ちゃんの上司になっていました。  美月関連の話のタイトルには美月の名前にちなんで天体や宇宙に関する名前を使用しています。 佐藤さんの短編タイトル【Blue moon】のブルームーンとは月に二度目の満月のことを指しますが、満月は読み方次第では「みつき」と読めますよね。 Blue moon(二度目の満月)→満月(美月)二度目(再会)となり、ダブルミーニングっぽくしています🌙  単独の物語【Guilty secret】と並行してお読みいただいていた方には、あちらの話で『おおおう!』となる仕掛けがあったと思います。 Guilty secretは【story5.Milky way】と【story6.Bay of Love】の間の話になります。 あちらの作品を未読の方へのネタバレを避けるために『おおおう!』としか言えませんが、【Guilty secret】と繋げて初めて【Bay of Love】は完成するなぁと、私は思っています。  木村夫妻の新居のマンションは目黒区の目黒一丁目辺りをイメージしてます。どんな所かはマップで検索したりしてくださいな♪お花見で有名な目黒川が近いですよ🌸 もうひとつ新居の場所の候補があったのですが、そこの町内には『サトー』さんという名前の会社があり、いやいやなんかちょっとさすがにそれは……。物語の世界のことなので実際の風景は関係ないんだけどね、作者の気持ち的に木村夫妻の新居の近くにサトーさんって名前の会社があるのはまずいだろって。 ここだけの話ね。シー( ̄b ̄) ▼story7.刹那主義シンドローム  隼人の幼なじみの渡辺くん初の主役物語。ミステリー要素はナシの恋愛短編です。 この作品は書いていて楽しかったです。 先生してる渡辺はかっこいいし、リケジョの泉ちゃんは可愛いし、あざとい小悪魔な鈴華ちゃんも知略派院生の白井先輩もいい味出してくれてる。  主役の渡辺は二面性の強い人ですね。白昼夢の時もそうでしたが、チャラいかと思えばそうではないし冷静な面と熱い面を併せ持っています。 幼なじみの隼人よりは潔くて聞き分けもよくて、だからこそ事なかれ主義に、流れに身を任せるように生きてきました。 隼人は流れを逆流するタイプです🍀笑  いつも一緒にいた隼人は結婚して父親になっているのに自分はいつまでも同じところを堂々巡り。でも別にこの生き方も嫌いじゃない。 そんな渡辺と出会うのが彼氏に浮気された理系女子の泉。 泉は研究が楽しくて恋愛より研究に没頭していたら浮気されて、恋愛はしばらくお休みにしたい。男はもうこりごり……。 恋愛よりも研究な二人が出会うとどんな化学反応が起きるのか。二度と会うこともないと思っていたあの人が何故か気になる。 今は恋なんてしたくないのに恋してしまった。 なんともまぁラブコメ少女マンガっぽい。 誰か漫画化してくれないかなぁ( ´_ゝ`)  ピュアな理系で実は酒乱の泉も、渡辺先生を落とすためなら手段は選ばない小悪魔な鈴華も私はどっちも好きです。 酔っぱらい泉ちゃんが歌う〈ジャガイモ帝国の歌〉はもちろん私の作詞ですが気に入っています。笑  渡辺はポストドクターとなっていますが、現実には大学院博士課程まで修了しても就職や大学に残るのは大変らしいです。 成功する人間がほんの一握りの世界なのは、大学という社会も同じなのかもしれませんね。 ▼白昼夢 10years later  ついに……!!のお話です。白昼夢の時から温めていたエピソード。 来ましたね(なにが) 会いましたね……(会っちゃったね) 脱走しやがったね(拘置所の警備よ……)  序盤はストーリーテラーの独白形式で白昼夢のストーリーのおさらい。ストーリーテラーの役割は10年前の【白昼夢】に登場するあるキャラが務めています。この人物が語ることに意味があり、話は10年後に繋がります。  10年前の静岡連続殺人事件(白昼夢)の現場に居合わせた事件関係者と早河シリーズヒロインのなぎさ、早河となぎさの娘の真愛。 隼人となぎさの再会、なぎさと美月の出会い(意外ですが、なぎさと美月はここで初めて対面します)、祝福ムードの結婚式に急遽欠席となった早河仁。 早河シリーズ【最終幕 人形劇】エピローグに繋がる物語がとうとう動き出しました。  白昼夢から10年後に美月と佐藤が再会するシナリオは白昼夢のプロット段階から決めていました。白昼夢の10年後には美月と隼人は結婚して、美月のお腹には隼人との第二子がいて、その状態で佐藤と再会する…… そこから美月と佐藤の再会と麻衣子の結婚式とキングの脱獄を全部同じ日にすれば面白いね!となり、10年後に白昼夢メンバーが再集結✨  佐藤は変装した三浦英司の姿ではなく、佐藤瞬として美月の前に現れました。佐藤が死んだと思っていた美月にとっては驚き以上の感情ですよね。 死んだと思っていた愛する人が本当は生きていて10年後に会いに来た……どのような心境なのか経験したことがないので、私も美月になりきって想像してみました。 きっと泣こうとしなくても涙が出たり、色んな事を聞きたくて問い詰めたくても出てくる言葉は短くて、役に立たない言葉の代わりに抱き合ってぬくもりを感じて、この人が本当に生きているんだと実感する……そんな感じなのかもしれません。  脱獄した犯罪組織カオスのキング、貴嶋佑聖の手には最新型のスマートフォン。誰にスマホを与えられたのでしょう? この話を読む限りではキングの協力者が佐藤ではないことはお分かりですね? ラストシーンのサブタイトルを〈魔王〉にしたのはシューベルトの魔王を意識してます。 仮面舞踏会のラストダンスで魔王が流れちゃうのが早河シリーズ(;´゚д゚)ゞ この後の完結編は早河vsキングvs佐藤?……となるのでしょうか。 続きは完結編をお楽しみに!   第三部 あとがき END →完結編【魔術師】へ続く
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