ー天涯孤独ー

1/1
前へ
/33ページ
次へ

ー天涯孤独ー

俺はイラついて浴びるように酒を飲んだ 「おいおい‥ジェジュン飲み過ぎじゃないか?」 「うるせーな‥お前は黙って酒作ってりゃいいんだよ」 「たち悪いな…でも、そろそろやめておけよ?」 「あ?余計なお世話だ‥まったく…じゃ、またくるわ‥会計ツケといて?」 俺は立ち上がり、バーを後にした (はぁ…さすがにちょっと飲みすぎたな… あ~クラクラする‥) 普段酒は強い方だけど、彼奴のせいでつい飲みすぎた 女なら、喜んでお持ち帰りするところだが、相手が男だなんて…遊び人ジェジュンの名が廃る 「はぁ…」 俺の縄張りを荒らすなんて、あの男いい度胸じゃねーか…受けて立ってやる まあ、泣くのは彼奴だがな‥ しかし、今日はやれそうな女はナシか… つまんねーな… 道端に腰を下ろし、大の字に寝転がった 「今日は星が綺麗だな…」 本当は独りで帰りたくない…人肌が恋しくて、誰でもいいからつれて帰りたかった 女を抱くことでしか、寂しさを紛らわせる事が出来なかったから… こんな俺だから、マトモな彼女だって出来なかったし 生きてる意味さえ分からなかった 天涯孤独の身 女を抱くことでしか、生きてる価値を見いだせなかった でも、この容姿のおかげで独りきりにならずに済んでたから、まだ幸せなんだと自分に言い聞かせた
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加