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ー強がりー
気がつけば、酔ったまま眠りについてしまっていた
暫くして、棒で突つかれ目が覚めた
「あ…生きてるよ、コイツ」
「つまんねーから、やっちゃおうか…」
いつの間にか、集団に囲まれ殴る蹴るの暴行を受けていた
やり返す元気もない…
もう、このまま俺の人生終わらせようか?なんて思ってた
「止めろ!!」
遠のく意識の中誰かの声が聞こえた
「やべー!逃げろ!」
蜘蛛の子を散らすように少年たちは去っていった
「大丈夫か?」
「………止めんなよ」
「立てるか?」
「死なせてくれれば良かったのに…」
「ふざけたこと言ってんじゃない!」そう言って肩に担がれた
「ん…痛って‥ ここ‥どこだ?」
目が覚めると、知らない家のベットの上だった
昨日は確か…女は引っ掛けてないハズ‥
しかし、体中が痛い…見ると、体中手当てした跡があった
「目が覚めたか?」
「お前は…」
そこにはバーで俺にキスした男が立ってた
昨日は暗かったし、意識朦朧としてたから、気がつかなかった…
「なんでお前が…」
「言っただろ?お前を落とすって…」
「は?ふざけんな!男はお断りだ!」
「その強がりも、いつまでつづくかな?」
「は…?」
「本当は寂しいんだろ?」
「…………」
なんでコイツ知ってんだ?
何だか、見透かされた気がした
「帰る!!うっ…」
「まぁ、ゆっくりしていけよ。その傷じゃ暫くは動けないだろ?」
「…………」
こんな奴、初めてだった
他人に優しくされることに慣れてない俺は、戸惑い返事に困った
「なんか飲むか?」
「…いい」
「お前、仕事は?その体じゃ無理だろ?」
「仕事?…してない。親の遺産で遊んで暮らしてるから」
「へぇ~…所でお前、名前は?」
「ジェジュン‥」
「へぇ…ジェジュンか、俺はユノ。宜しく」
「ああ」
「「……………」」
「あの店は良く行くのか?」
「まあな…」
「そう言えば、腹減らないか?カップラーメン位しかないけど」
二人でカップラーメンを啜りながら、ポツリポツリと話をした
思ったよりも、悪い奴じゃないのかも…
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