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※※※
「……ぅ」
気がつくと手足が縛られてて、口には猿轡が噛まされ床に転がされていた。
手首の縄を外そうとしてもがいたら赤く擦れて血が滲んだ。
頭が重くて働かない。ただ早く逃げないとと焦りだけは増してく。
焦るわたしの前に、ガチャッと音がして鍵を開けて室内に入ってきた男ふたりの後ろには佐藤くんがいた。
佐藤くんたちは薄笑いを浮かべてわたしを見下ろした。
「へえ、なんだ意外と可愛いじゃん。ラッキー!」
「俺が一番最初だからな。後はふたりの好きにしていい」
こわ、い……清四郎、たすけて……
近づいてくる佐藤くん。足の縄をほどかれてずりずりと壁に下がるわたしを上から押さえつけた。
スマホでわたしの姿を写して嘲笑ってる。
「動画だけじゃなくて体にも口止めしとかないとね。後で騒がれてもイヤだし」
胸のシャツを乱され、スカートの脚を開かされ佐藤くんの体が割ってくる。
「……や、ぁっ!」
声にならない悲鳴をあげた。
その瞬間、
バキッ
鍵が掛けられていた戸が蹴り破られた。
「そいつに、触れるんじゃねぇ!」
荒い息を繰り返しているのは、泣きたくなるほど大好きなひとだった。
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