綺麗に晴れた日に死にたい

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「あったかい・・・。」 ご飯も全部手作りで濃くなく優しい味付けがおなかの中に広がる。一口、一口・・・。僕は元々小食だけどあっという間に食べてしまった。 「・・・死ぬ前にもう一度、食べれてよかった。」 僕は初めて今日、死ねなくて良かったと思った。 いつもあれだけ死にたいと願っていたのに。 次の日もまさかの雨だった。そしてまさかのその次の日も。 いつも天気予報は確認するけど降水確率0%なのに必ず土砂降りの雨が降る。 僕は理想の死に方をするためにここに来たんだ。旅行に来たんじゃない。 確かにここに来て壊れてしまった心は少しずつだけど癒されてはいる。 お金はまだある。お客も何故か僕一人でもう一泊もう一泊・・・。そう頼んでも許されている状況だ。だからここにいることはできるけど、僕は死ねない。そのことに焦りを感じている。
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