元盲目の僕がほのぼのもふもふな世界で生きる！

新しい世界

急いで目を開けると、生活感のある室内が目に入ってきた。

木の色。

土や木の色は温かみがあり、落ち着く色だと優しかった看護師さんに教えてもらった。

机や椅子、棚。

目に入る家具や床壁全て木でできている。

「どうしたんだ？キョロキョロして。」

初めて見る形、色のある世界を眺めていると目を閉じていた時に話しかけてくれた声が近づいてきた。

「はっ！、、、すいませんっ。」

慌てて声のした方を向くと、眼鏡をかけて穏やかな表情を浮かべている、、

「牙、、ふわふわ、、、犬、、さん？ですか？」

真は人間すらぼんやりとどんな風としかわかっていない。

耳が立っていて、毛が生えてる。

鼻と口が長くて牙がある。

その情報で犬と判断してしまった。