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「、、、?どうしましたヘルさ、、、、!ヘルさん!血!」
「きしゅー!?てき!どこ!」
ヘルの白い肌と垂れた黒い耳と真ん中わけの髪が赤く染まっていた。
慌てたフレイは背中が燃え、真は空間魔法からタオルと手作りの傷薬を取りだして半泣きであわあわしている。
「おち、、落ち着いてください。」
「だって、、、血、、、。」
涙をうかべた金色の目でヘルを心配そうに見つめる真。
「はふっ、、、、。」
奇声を発して倒れたヘル。
「ヘルさん!!」
顔からの血が止まらないヘルにタオルを押し当て困り果てる真。
「やっぱりこうなったか。」
飽きれたような声が後ろから聞こえたので振り向くと、オルガが立っていた。
「オルガさん!ヘルさんが!!」
「真くん、よく見てみろ。鼻血だ。」
「へ?」
そんなバカな、、、と思いながら顔を拭いて血の出どころをよく見ると鼻血だった。
「なんだぁ、、、、って鼻血でもこんな量おかしいですよっ!」
とりあえずフレイと一緒にヘルの上半身を起こして支えながら鼻をつまむ。
「、、、あー、、真くん。君がそんなに近いと多分その鼻血野郎は血とまらねえからちょっと離れててくれないか?」
「えっ?はい!」
オルガが真の代わりに支えてるのを確認してフレアと少し離れる。
じっと見てると、
「おきろー。」
パアンッと良い音をさせながらヘルの頬をオルガが叩くと、目が明いた。
「よかった!」
「一安心だねフレイ。」
真とフレアが喜んでいると、オルガとヘルが近づいてきた。
「もう鼻にティッシュ詰めさせたから大丈夫だがあんまりかわいい動きすんなよ真くん。」
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