プロローグ

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「、、、ちゃん。。。、、、よかっ、、た。」 生まれた時から目が見えなかった。 空の色は青色。 海の色も、ぼくの目も青色。 それはどんなのなんだろう。 ぼくにはよくわからない。 でも、夏の香りに夏の音。 海の音。 お母様の腕の中の音。 大好きな音で世界が満ちていた。 だからぼくはしあわせだったよ。 「、、めんね。、、こんな、、、親で、、。」 耳がいいのが取り柄だったのになぁ、匂いも音もよくわからなくなってきたよ。 腕に落ちる暖かい水はお母様の涙かなぁ。 ぼくはお母様を泣かせてばかりだ。 でも、きっと最後だけど、 これだけは伝えなきゃ。 「おか、、、さま。。。。大好、、き。」 ぼくの声が届きますように。
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