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「ただいまかえりました!」
「おお、早かったな。お帰り。」
家に着くとソラが洗濯物を干していた。
「僕もやるよ!薬机の上置いてくるね!」
「ふっ、まてまて。こっちに来い。」
ソラに手招きされて近くに寄ると、口を拭われた。
「真っ白な髭をつけて、、。」
「マスターにもらったミルクだ!ありがと!」
口にずっとつけたまま町を走って戻って来たのか。。
そう思うと恥ずかしい。。
少し頬を赤く染めて家の中の机に薬を置き、洗濯物干しを手伝いに外に出る。
洗濯物のいい香りが風に乗って飛んでいく。
草が風に揺れていて、太陽が干した洗濯物を乾かしていく。
色鮮やかな景色は真の世界を明るく広げてくれる。
その感覚が心地良くてついソラが干しているのを眺めてしまう。
しばらく惚けていると、ソラが寄ってきた。
「どうした?もう干し終わったぞ。」
「はっ、ごめんなさい。手伝わなくて。。」
ソラはニッと笑って家の中に入っていった。
「そんなの気にするな。いまから明日からの分のパン生地を作るから手伝ってくれるか?」
「、、、うん!!」
真の元気のいい声が風に流された。
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