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真の目の前に広がる一面の黄色。
緑の丘の先、青い空とのコントラストが美しく思わず息を飲む。
「すごい、、。」
「そうだろ。」
そう言って、丘に座るソラ。
「まるで太陽が落ちてきたみたい、、。」
陽の光を一身に浴びて太陽に向かって咲く花。
太陽の花と言われている意味がわかった。
「初めて見たのか。ひまわり。」
「知識として知ってはいたけど、こんなに綺麗なんて思いもしなかった。それに、とても大きい。」
太陽に向かって咲いて太陽を追いかけるように花の向きを変えると聞いたことがある。
「でも咲いてる花は全部一つの方向を、向いてるんだね。」
「ひまわりは蕾をつけるまで太陽を追いかけるんだ。花が咲くと大体東を向いて止まる。」
ひまわりを見つめていたソラが真の方を見据える。
その視線に気づいた真は不思議そうにソラを見る。
「育つ段階の時はたくさん光を浴びて、成長したら自分だけで咲いてるんだ。
お前も、今のうちにたくさん吸収してくれ。」
ソラが言った今のうちに、と言う言葉が心に引っかかりながらも笑顔で頷く真だった。
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