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崇純さんは玲次に強引にグラスを持たせて、ビールを注ぎながら言葉を続ける。
「戯れるんなら、人気のないとこにしろ」
「崇純さん」
「こいつそんな色気ないですって」
玲次の切り返しも切り返し! 余計なお世話だ。
「んなこと言うなよ。俺の弟だぜ」
「けしかけないで下さいって」
「あ、真っ赤」
崇純さんは僕の顔を見てけらけら笑う。
「俺は孫の顔が見たいんだって」
「辻褄あってませんよ!」
酔客相手に何言っても無駄なんだけど。
「玲次、俺が許す」
「許さなくていいです!」
振り出しに戻る。
崇純さんの台詞はエンドレス。玲次もそろそろ笑って誤魔化すしかなくなって。
「好きにしていいぞ」
「良くないです!」
あと何時間かの楽しいパーティー。
玲次んち帰ったら、どのCD聴こうか?
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