プロローグ

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プロローグ

「まーくん」 誰かが僕の体をゆすっている。 「ううんっ」 僕はうっすらと目をあけた。 「さっちゃん」 「やっと起きた、まーくんのお母さんがもう帰ってきなさいって言ってたよ」 さっちゃんが、寝転んでいた僕に手を差し出した。 ゆっくりその手をとる。 僕たちは手をつないだまま、夕日の中を歩いた。 石につまずき膝をすりむいた僕の足に、 さっちゃんは、笑いながら花柄のハンカチをまいてくれた。
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