条件

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1ヶ月も恋人はさすがに情が深くなってしまいそう。 なんて思いながらも、かっこいい彼氏ができてしまって、うきうきしまくりながらベッドに転がる。 顔はどうしてもにやにやして止まらない。 キースさんは本当の私よりかなり年下になってしまうけど、いいものはいい。 理想としては私より年上彼氏がいいのだけど、見た目は16だからいいということにしておく。 部屋に置かれた時計は夜の時間の23時。 朝も昼も夜も太陽がないから窓の外の景色はなにも変わらなくて、かわりのように今が朝なのか昼なのかわかるような時計になっている。 ただ夜は真っ暗の闇だけじゃなくて星が見える。 太陽の光を受けて光るものじゃなく、自分で光を放っている星。 恒星と呼ばれるもの。 私の世界では太陽の光を受けて光っているのは月とか太陽系と呼ばれる水金地火木土天海冥というあれ。 ほとんどの夜空にある星は太陽の光を受けて光っているわけじゃない。 夜になってこの世界にも星はあるとキースさんが言って、初めてのデートのようにバルコニーから星を見た。 宝石箱を散りばめたようなたくさんの星だった。 まったく明かりがないから見えるような夜空。 あまりの綺麗さに感動して、うわーうわー言いまくってる私にキースさんはこの世界の星座を教えてくれたり、その星座にまつわるお話をしてくれて。 夜も深くなったからおやすみと言って私の部屋を出ていった。 ……えっちしてもいいけど。 しないらしい。 うん、と、私もそれを理解して笑顔で手を振って見送った。 それだけでも今の私はうきゃうきゃになってしまっていて。 メイドさんがきてお風呂や着替えもお世話してもらってベッドに転がっても眠れない。 初めての恋愛かのように浮かれまくってしまっている。 憧れのイケメンジャニーズとデートしてしまったような気分。 ベルソレイユにふれたくない、なんてなったらどうしよう?なんて思ってみて。 さすがにそこまではないかなとも思ってみる。 そのうちキースさんも研究を続けなきゃとなって、もっと成功率が上がる条件を見つけ出してくれるかもしれない。 実は妊娠は条件じゃなかったとなるかもしれないし。 恋をしていることが条件ならいいのになーと妄想の中にキースさんを浮かべて、にへらーとなる。 そんな浮かれて馬鹿になりまくっていたらそのうち眠れた。 キースさんのかわりに枕を抱いて。 そうしたら夢を見た。 鮮やかな色彩の夢。 小さな2人の子供たち。 男の子と女の子。 仲良く手を繋いでいる。 場所は花畑。 空は吸い込まれそうなほど青く澄んで、色とりどりの花の上には鮮やかな色彩の蝶々。 花畑で遊ぶかわいい2人の姿を見ていた。
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