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裏
勇気を振り絞った。自分の中の僅かな欠片を集めて、足りない部分を勢いで足して、それで、それなのに。
「ごめん。俺。他に好きな人いるんだよね。」
「それって、Aちゃん?」
「あ、やっぱわかる?だからごめん。」
「お似合いだと思う。頑張って。」
「おう。」
昨日買った同人誌。その中にあった言葉に背中を押されて、それなのに。結局私は、ヒロインではなかったということなのね。
黒い壁に阻まれた朱の光
熱を奪う3℃の悪魔
校舎裏に残る一人
一人の勇気と残った涙
離れた距離
揺れるスカート
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