469人が本棚に入れています
本棚に追加
「キャー!棟梁様よー!」
「カッコいい!」
「抱いて~!」
「抱かせろー!」
「今日の夜どうですかぁ?」
「チャラ男会計総受けまだですか!!!!」
うん。突っ込みどころ多いよね。
いつものことながら慣れない
でもほんとによく朝っぱらから恥ずかしげもなく叫ぶことができるよね。
そこの神経を疑う。
だって、抱いてくださいとか夜の予定とか
明らかに爽やかな朝に叫ぶことじゃないよね。
でも、気持ちは嬉しいから
「みんなあ、おはよぉー!」
と返事は返す。まぁ親衛隊持ちでこれをやるのは珍しいらしく
生徒会のみんなにはいい顔されない
けど、もらったものは返さないとじゃない?
というのをやるから囲まれちゃうんだけどね
囲まれるのはいつものことなんだけど
いつもと違う点がひとつある
それは、今日りーちゃんの助けが望めないこと!
この事を言うと今疑問に思った人が何人かはいるでしょ
昨日りーちゃんが言ってた京と言う人物と登校する予定じゃなかったの?と
京と来ない理由は単純明快、俺がアイツのことが嫌いだから
「棟梁様!今日の夜空いてますか!」
「よければ僕と!」
「俺と!」
「抱かせろー!」
「今日は空いてないかなー。」
「明日は!?」
「いつ空いてますか!?」
それでもアイツと来た方がこの集団に囲まれるよりは楽だったなと思い直す
まぁ、次があっても俺はまた一人で来るんだろうけど
「ごめ「ちょっと開けてもらってもいいですか」」
とにかく進もうと道を開けてもらうために声を張り上げようとすると
嫌いな声が俺の声と重なった
「棟梁様。先に行かれては困りますよ」
相も変わらず癪に障る敬語と張り付けた笑顔で俺の前に立つのは
俺の親衛隊副隊長の初瀬川 京
俺の大嫌いな野郎だ
「京が来るのが遅いのが悪いんじゃなーい」
「棟梁様、いつもより早く出ましたよね」
そうだ、京が迎えに来る前に出ようといつもより10分ほど早く寮を出た
「気のせいでしょ~、そんなことよりも早く教室行くよぉ~」
京とちょっとでも早く別れられるよういつもよりも早く歩き校舎に入る
最初のコメントを投稿しよう!