自己紹介

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「棟梁様!今日のお相手はお決まりでしょうか!?」 「抜け駆けしないで!」 「僕なんかはどうでしょうか?」 と、現実逃避をしたところでいまの状況が変わるわけもなく… ちなみに今の状況は、登校中に囲まれちゃったって感じだね 俺ってば、人気者! これの何がタチが悪いって媚じゃなくて性欲目的で 近づいてきている所 俺も男だから性欲がたまって抱くことはあるけどそんな特売セールでもないんだから、自分で選ばせてって感じになる チャラ男口調+堅苦しいのは嫌いで緩い服装から 遊び人って言われているけど そこまで無鉄砲には抱いてない どちらかと言うと一夜限りじゃなくて 何度も付き合う利害一致なセフレが多いって感じ それに親衛隊しか抱いてないし 「俺、今日は気分じゃないなぁ~。」 これが俺の決まり文句 「えぇー。僕がぁ、やる気にさせてぇ、あげましょうかぁ?」 「いや。僕が!」 「抱かせろ―!」 「これは、ヤル気が出ないからヤってくれという遠回しな言い方で 攻めを誘っているってことですね。わかります」 まぁ、抜けられないけどね 今日はいつ来てくれるのかな 「あ、鈴也!おはよ!早く行こ!」 そんなとき声をかけてきたのは 俺の親衛隊隊長兼幼馴染みの櫻木 莉愛(サクラギ リア) 今まさに待っていた人物だ 慣れた手つきで俺の腕を掴み集団から抜け出す 「莉愛様今日も可愛い!」 「また邪魔された!!!」 「やっぱお気に入りって莉愛様なのかな」 「本当、ふたりともお似合いだよね!」 「親衛隊の分際で!!!」 「棟梁様!」 そんな声を聞きながら 無事、集団を抜け人が少なくなったのを見て 「りーちゃん、おはよぉ。」 「ちょっと、なんでそんな捕まりやすいの!? 自力で抜け出す努力をしなよ!?」 アルトからテノールほどの声にまで変わった さっきまでと違うキャラに驚いたかな 実は、りーちゃんはいつもキャラを作って生活しているんだ 知り合いの腐男子によれば王道猫被り親衛隊長っていってた しかも、りーちゃん普段は、ツンデレ不器用なのに 演技中は元気で健気なチワワになんだよ キャラが185度くらい違うから戸惑うことも多々… だけど、演技のお陰でりーちゃんは邪険にされやすい親衛隊 で隊長の立場でも、結構な人気を誇っているんだ 元々のお人好しさもあるんだろうけどね 「ちょっと、聞いてるの!?」 「聞いてるよぉ~。パンよりご飯派だって話でしょぉ?」 「全然違う!それに僕はパン派!」 りーちゃんは、頬を膨らませて(めっっちゃ、あざと可愛い!) 「僕、明日は用事あるから(ミヤコ)と一緒に登校してって話!! いつものように助けることはできないから!」 「えぇー。俺、あいつ嫌い!」 「順番だから諦めなよ。それにすべては鈴也があの集団に捕まるせいなんだから」 正論だから何も言い返せずだんまりしてしまう 順番ってのは今日のように囲まれてしまう僕を助ける係りで 基本は親衛隊長のりーちゃんが担っているんだけど 急用が入って来れないときは親衛隊内の順番制で助けてもらっているんだ 親衛隊は過激派がほとんどだけどりーちゃんのお陰で俺の親衛隊は穏健派で こういうときに助けてもらっているんだ 僕のりーちゃんは有能でしょ!
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