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一瞬、時が止まったかのように感じた
早まる鼓動を無視し、どうせ虚言だと心に言い聞かせた
動揺してしまえば相手の思うつぼだ。と
「どうして友達にそんな酷いことをいうんだ!!!
俺は偽ってなんか…」
今までと同じように人を欺くように演じようとした
しかし、棟梁の顔を見るとそれができなくなった
声がでなくなった
棟梁はまるですべてを知っているかのようにさっきのヘラヘラとした顔ではなく
口角だけをあげたどこか恐ろしさを感じる、そんな顔をしていた
「ねぇ、本当の君はどこなのぉ?」
途端に体が硬直し動くことも話すことさえ禁じられたような感覚に陥った
嘘は許さない
真実だけを話せと
言葉ではなく目で俺に言い聞かせる
"目は口ほどに物を言う"これほどまでに説得力のある体験したのは初めてだった
「ふふ。じゃあ、約束をしよう
俺は、君の秘密を守り、目的に協力してあげる
生徒会の名は伊達じゃないってね」
「信用できねぇ。
俺に有利な条件すぎる」
棟梁の口調が変わっていることにも気づかず
俺は与えられた約束を否定すると棟梁は食い気味に
「その代わり、俺の言うことを1つ聞き学園生活を送ってほしい」
胡散臭すぎる約束に相応しい条件が取り付けられ条件の内容を待った
ふと考えるとこのような話をしている時点で俺がキャラを被っていることを
自白しているのと同じだということと、付け加えられた条件に頭を抱えた
目標のためならばどんなこともしてやると意気込んだものの
これからの学園生活を思うと頭が痛くなった
(----「君がこの学園をかき乱すことを条件にするよぉ~。
この学園に混乱という名のぉ、
スパイスが降りかかることを楽しみにしているねぇ~。」)
棟梁はそう言って俺の来た方向を進んでいった
彼は俺が思っていた以上に策士で変人らしい
けれど、それはそれで利用価値があるというものだ
どっちにしろ、協力者が欲しかったわけだし生徒会という
つてができたということで結果オーライだ
約束通り、存分に学園を掻き回してあげようじゃないか。
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