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やって来たのは川だ。河川敷には人は誰もいない。
川に近づいてゆくと、川は濁流で、そして激流だ。あと何日かこのまま雨がつづけば、きっと氾濫するだろう。
こんな川には入るだけで、流れに呑み込まれて、二度と岸には上がれないだろう。だからこそここを選んだ。
川に入るだけで、私は〝終われる〟のうってつけの場所だから――
靴をぬぎ、揃えておき、濡れないようにジップロックに入れた遺書も添えて、私は終わるんだ。
さぁ!終わらせようッ!!
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