月と地球、太陽時々彗星の恋話

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「あっ、流れ星……彗星??」 ゆっくり目を開けたあすか。背の高い陽介を見上げる格好になる。 陽介の後ろの空に目が釘付けになった。 月野の側を掠めるように、流れ星がすぅーっと通ったように見えたのだ。すぐに消えてしまったので、こちらを見ていた陽介には見えなかった。 「噂をしたら影だね。きっと慧ちゃんだ(彗星)」 「うん。そうだと良いな」 「きっと、月ちゃん(月)喜んでるよ!」 「それじゃ、出掛けるか!」 「うん」 辺りはすっかり暗くなり、夜の闇が近づいている。 手を繋いだ、あすかと陽介の姿を月野の淡く優しい光がスポットライトのように浮かび上がらせている。 いつもより、明るくない?月ちゃん。 あすか(地球)と陽介(太陽)の二人は、作られた灯りの、まやかしの夜の街へとゆっくり消えて行った。 END
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