月と地球、太陽時々彗星の恋話

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「あすか、慧と会ってること、陽介知ってるの?」 月野が微妙な笑顔で聞いてくる。 「え?知ってるよ。陽介も一緒に会ったもの」 月野の表情が強張る。 「三人で会ったの?」(ずるい!) 月野の視線に、あすかは少し居心地悪く感じた。 「違う違う。陽介と会ってる時に、たまたま慧ちゃんとばったりあったの」 月野が納得いかない顔をしているけれど、あすかは構わず、大好きなアイスレモンティを飲みながら、チーズケーキをひとくち、頬張った。 「これ、美味しい!!」 あすかの気分が一瞬であがった。美味しい物を食べると、幸せな気持ちになる。 ほんわかと温かな気分になった。 あすかの顔に満面の笑みが広がる。 「ねえねえ、月ちゃん、これ食べてみて?美味しいよ」 あすかの嬉しそうに微笑む顔を見ていた月野は、ギスギスした気持ちがバカらしくなった。せっかくなら、久しぶりの、あすかとの時間を楽しまなくちゃ損ね。 月野の気持ちも、次第にリラックスして、あすかとの会話を楽しんでいった。
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