異次元より

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「ここは確か別口の供給にしてたけど…動くかな。」 壁のパネルを操作すると、4500年分の埃を落としながらシャッターが開いた どうやら研究所は崖の上に鎮座していたようで、目下には広大な森が広がっていた。 「わーお、いい景色だ。 こりゃ絵でも描きたくなるな。 あの飛んでるトカゲはなんだ? 冗談みたいにデカイ。」 『マスター、目標を教えて下さい。 元の次元への帰結は難しいと思われます。』 「んにゃ、帰らないって。 あの戦争が続けば7000通りの予測された未来の内の6839通りが人類滅亡に続くし、残りも似たようなもんだ。」 シャッターを閉じてその辺に落ちていた木の棒を拾う。 「目的は……アドベンチャーだ!!」 棒を地面に突き立て倒すと、太陽に向かって倒れた。 『その決定には特に意見はないですが、せめて研究所の外では服を着ることを推奨します。裸と一緒に居たくないです。』 「あ、忘れてた。」 他次元にしまっていた服と鏡、ついでに棒を取り出す 「ローブ…マント……いや、コートだな。意味無いけどカバンも出して…どうよ!」 ポーズをとってみる。 鏡には灰色の髪に青い目の男が用途不明のベルトが沢山付いた黒コートを着ている様子が写っていた。 「コートってそれだけで全身覆えてかっこよくなれるから楽で好き 見た目20設定だけど、30代にした方が映えるか?」 『中も着て下さい。いにしえの変態ですか。 バカマスター。』 「つ、遂にバカって…。」 少し気落ちしながら服を着替えた。
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