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からのカバンを肩に担ぎ、棒を振り回して下草や枝を払いながら道無き道を進んでいく
「やっぱり冒険には棒が無いとな。」
『マスター、我々の居た次元と生物が近いです。
どれも植物、虫、動物と我々の言葉で分類できる生命体です。』
モノ子があちこち飛び回りながら観察している。
「へー、不思議だな。
世界が違っても進化の仕方は同じとは…。
いや、ある意味当たり前なのかも知らんけどね。」
『それから大気中に未知のエネルギー粒子が含有されてます。』
「マ?俺らの身体に悪影響が無いことを祈るしか出来ないね。現状。」
けもの道を適当に歩いていると、この道の整備士が現れた。
四足歩行で大きな角のある動物。
『マスター、追い払いますか?』
「いやいや、無闇に動物を虐めたらダメだって。」
その動物は唸りを上げると飛びかかりながら角を振り下ろしてきた。
その角を掴んで地面に降りないように持ち上げておく。
「グモ!?グモモォーーッ!!」
「ほー、角で刺すんじゃなくてハンマーみたいに使うのか…面白いな。
見た目より重いのは角で重心がズレるからか。」
『マスター、その持ち方は首に負担がかかると思われます。』
「たしかに。すまんな。」
ゆっくりと地面に下ろしてやると、一目散に走り去っていった。
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