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『マスター、この先に生命反応が』
そういってモノ子が向いた先を見てみる
「データちょーだい。」
『了解しました。半径2kmを高画質立体モデルで送ります』
「やめっ!脳が焼ききれる!!ちゃんと簡易化したやつ送って!!」
『 …転送します。』
モノ子から送られてきた映像は地図のように上空から平面に描画されたものだった
そこには驚くべきものが映っていた
「人間?正確には違うかもしれないけど人型の生き物か。」
『周囲の道具から文明レベルは高くないように思えます。』
「早速接触してみよう。貴重な話が聞けるかもしれん。
モノ子はいったんしまわれてくれ。
怪しまれそう。」
『マスターに怪しいと言われると心外で…』
何か言っていたが、無視して別次元にしまい込む。
「さて、移動しないうちに突撃するか。」
近くまで走って移動し、刺激しないようにゆっくりと姿を見せる。
向こうは15人くらいの集団で、1つの馬車を囲んで移動している。
ちなみに馬車を引いているのは馬じゃなくて大きな犬のような生き物だった。
周りの男も同じ生き物に乗っている。
1番先頭を犬(?)にのって移動していた少し厳つい顔の男が犬から降りてこちらに寄ってきた
「えーと…こんにちは?你好?HELLO?」
「□☆?▲:♪>ゞ仝。」
「はっはっ、流石にわからん。」
この男が何を言っているか分からないが、やたら全身を舐めるように見てきた。
そして俺の手を取った。
「お?握手か?」
男はニカッ、と笑いそのまま手枷を掛けた
「変わった握手…じゃないよな。
え?なになに?乗ればいいのか?」
誘導され、カバンを奪われた上で馬車に叩き込まれる。
馬車の中には若めの男女が敷き詰められていた。
凄い哀れみの視線を感じる。
外から笑い声が聞こえ、馬車は走り出した。
「やっちまった感、こりゃ奴隷か逮捕か分からんな。
だがタクシーだと思えば有難い…行く先が楽しみだ。」
空いていた壁に背を預けて座る。
「■ゞ〒ヾ▲▲△…。」
対面の壁際に座っているフードで顔が見えない奴が何かボソッとこちらを向かって言った。
他の死んだ目をした乗員と違ってやたらギラギラした目がフードの隙間から覗き、それがいやに印象に残った
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