プロローグ

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プロローグ

「リア充なんて、いなくなればいいのに」 「心の声が出てるぞ空牙(くうご)」 「リア充に嫉妬なんてみっともな~い」 「お前らうるせー。石田(いしだ)、最近彼女ができたからって調子のるなよ?龍馬(りょうま)も彼女いないだろ」 「そうかっかしないで。ごめんって」 「お、俺だって頑張ればすぐできるし……」 「まぁいいや。ちょっと俺トイレ行ってくる」 「くくく。この隙に空牙の携帯で学校一の美女、朝日奈(あさひな)(こころ)に告白しようぜ」 「ちょ、お前最低だな~。どうせ振られるし、とりあえずやってみるか」 『ずっと前から好きでした。付き合ってください。』 「これでよしっと。返信が楽しみだぜ」 「返信予想してみない?」 「いいよ。多分、もっと明るい人がタイプなの、本当にごめんなさい……かな」 「ははは、ありえそう」 ――ブルル、ブルル 「返事返ってきたっぽい。見てみようぜ」 『嬉しい、私もずっと好きだった!こちらこそお願いします。』 「は?どゆこと」 「え、まじで言ってるの?」 「ただいま。お前らどうした、顔真っ青だぞ?」 「ごめん空牙。どうせ振られると思ってお前の携帯で告白したら成功した」 「ごめん。ちょっと意味わかんない」 「だーかーら。俺達が空牙の携帯で、朝日奈心に告白したら成功したの」 いやちょっと待て。朝日奈は学校一の美女だぞ?俺みたいな冴えないやつが釣り合うわけないだろ。これはドッキリかもしれない。とりあえず俺の携帯を見てみよう。 『ずっと前から好きでした。付き合ってください。』 『嬉しい、私もずっと好きだった!こちらこそお願いします。』 「嘘だろ……」 頼むから夢なら覚めてくれ。試しにほっぺを引っ張ってみるが、すごく痛い。本当に朝日奈と付き合えることになっていたとは……俺は明日からどうすればいいんだよ。 ――嘘から始まったリア充生活が幕を開ける
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