トイレット革命

第Ⅱ部

　・LA MAISON(ラ・メゾン・) DU CHOCOLATIER(ド・ショコラティエール)（菓子メーカー）　経営顧問Ｒ・ヒロセは「時代を憂慮している」とラ・ニュヴェレ紙に語っている。「男性のスカート姿がはやるようになると，人々は下半身の体系を気にして，糖類の摂取を控えるようになるのではないか」とのことである。この企業の2035年度純利益は，前年度と比べ30パーセント減少した。

　・Glenot Edition(グラノット・エディション)（漫画業界）　広報担当Ｇ・シータは，「漫画産業は生き残りに必死である」とコメントした。男女の性差がはっきりしているため，漫画は笑いが取れるのだという。「性差の壁がなくなれば，漫画家はスーパーのレジ打ちに戻らなければならない」と危機感を示した。

　トイレット革命はフランスの商業に多大な影響を及ぼした。注目してほしいのは，トイレとさほど関係のない業界にさえ，影響が出ることである。では，当のトイレ業界には，どれほど甚大な影響がでるのだろうか。