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なんということだろう。フォンティーヌ・トマト事件の翌日に,一群の人々が抗議活動を展開し,トマト事件を模したのである。スカート姿でデモに参加した一人の男性は,BBF通信記者リリアン・ベレッタに対してこう述べている。
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『トマト事件は,性差で苦しんでいるフランス国民の怒りの表れです。同性婚が合法になって20年も経つのに,未だに人々は,性別を重要視したがる。その責任はトイレのマークにもあるのです。私の友達は先週,会社を首になりました。理由は,メンズスカートで出社したからでした。どこがいけないのでしょうか。彼は自分のライフスタイルを貫いただけなのです。自分の生き方を否定されれば誰でも怒ります。今こそ,敵である性差と真剣に向き合うべき時です』
──抗議活動に参加した男性。
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さらに驚くべきことに,リヨン全域で,1か月中15件以上の"トマト事件"が発生している。主立ったものを挙げる。
・4月18日 ショッピングセンター「ラ・ルーパデュー」。1階フロアでトマトの投げ合いが発生。1人が軽いけが。
・4月25日 ショッピングセンター「コンフリュンアス」。「女装は芸術」をスローガンに,30人の男たちがデモを開催。コンフリュンアスはトマトの販売を一時中止した。
・5月5日 便器製造を請け負う「TOL」の社員が暴徒に襲われる。理由は「自動洗浄機能付きトイレのピクトグラム(ボタンのことであろう)が差別的だったから」としている。
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『小さなトマト事件が大衆を動かした。これは大変興味深い点といえます。さらに興味深いのは,抗議内容が性差問題だったことです。これら二つのうちどちらが欠けていても,同事件は歴史にほとんど影響を与えなかったでしょう』
──エステル・ビザリア。歴史学者。ストラスブール大学。
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