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第2話 黒神のラーメン 第1節
急いで学校指定のセーラー服に着替え、急かされるように家を出る。
「さぁ。行くわよ。」
「うん。ちょっと待って」
初めてのローファーに手間取ってしまった。
「車の中でちゃんと履けばいいのよ。ほら急いで。」
かかとを浮かせたまま、よたよたと歩き、後部座席に乗り込む。車の中は、几帳面な母により整頓され、車用芳香剤によって、アロマの匂いがする。
「部活動何するか決まったの?」
運転席に乗り込み、エンジンを掛けながら母が聞いた。
「まだ決まってない。中学と同じっていうのもつまらないでしょ。」
「そう?バドミントン頑張ってたじゃないの。続けたらいいのに。」
「高校では、文化系の部活にするの。」
「何でもいいけど。友達できるといいわね。」
そうなのである。目下の目標として、まずは友達を作る。これが肝心かなめなのだ。
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