連帯保証人

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連帯保証人

 裁判所から送られてきた不動産仮差押事件の通知書を見た哲也とエミは、 そこに書かれていた不動産が、今、自分たちが住んでいるマンションと想定することは、当然のことである。  また、裁判所に仮差し押さえの請求を起こしたのが「ヒフミ商事」だと思い込むことも、決して不思議では無い。 哲也は保証契約の相手が、ヒフミ商事だと分かっているからである。 「数年前、緒方が保証人になってくれ言うて、俺の勤めてる会社まで来たことが有ったんや」  『緒方さんって、哲也の幼馴染って言ってた人?』 「そや、結婚式の時も来てくれたん知ってるやろ!」  『なんか調子よさそうな人だって印象に残ってるわ!』 「そやねん・・あの時は、「絶対迷惑なんか掛けへん!」て言うてたんやけどな・・ ヒフミのセールスも「他に保証人さんが4名いてはるから、何かあっても5人で割ったら僅かですよ」・・て、ワシを安心させとったわな・・」  『保証人って、幾らほどの手数料が貰えるか知らないけど? 哲也は人が良すぎるわね!』 「そんなもん、一銭も貰えるかいな、友達やで⁉」  『ともだち、友達って言ってるけど、結局は裏切られたんでしょ⁉ それがお人好しって言うの!』 「そんなに偉そうに言わんでもエエと思うけどな?」
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