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「噛まれたらゾンビ化するの?」
カキコがアブラスタに訊ねた。
「召喚魔法の産物の一つですから、視界に入るものは何でも食べます」
ため息を一つして、アブラスタは答える。
アスカの召喚するハーピーイーグルや、ゲタンスの召喚するフェネックのように魔法使いがいれば、ある程度の管理はできるが、完全に手放してしまうと、野生化してしまうように、召喚したゾンビも魔法使いがいないと暴走すると。
「最初の昔ばなしにも同じことがあったよね。召喚魔法だったエルフやドワーフたちは人間の管理から離れて、例の子どもを作ったって。例の子どもも、エルフやドワーフから離れて暴走したとも」
アスカは昔ばなしの内容を思い出しながらそういった。
「わたしも見られたら、ゾンビの餌になるの?」サラサは、アブラスタの話に酷く怯えた。
「作戦がある。サラサちゃんがゾンビの餌を作って、そこにゾンビたちを誘き寄せて、わたしたちはその間に、ペジーくんたちを探すのはどう?」
カズカがそう提案した。
「体力がもつかどうかわからないよ」
サラサはスケッチブックを構えて召喚魔法の準備に取り掛かる。
「出来るだけ早く戻ってくるから、それまでお願いね。いくぜいくぜいくぜ~い!」
カズミはポワトゥロバに跨がった。
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