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「ゾンビさん、デザートも食べたいよね」
続けて、数粒のいちごを串で刺したものをスケッチブックに書くと、白とうすい水色で水飴を作り、書いたいちごの上にまんべんなく塗っていく。
「いちご飴の完成っ! ゾンビの皆さん、レストランサラサ開店ですよ」
サラサが声をかけると、村のあちこちからゾンビ状態のネコが数匹やって来た。追いかけるように村にいるゾンビたちが、料理にゆっくりとにじりよってくる。
「食べ物の臭いがする」
「コロッケの山がある」
「いちご飴も、ある!」
「いらっしゃい。て、たくさん来たけど料理足りるのかな?」
東の国では、死んだひともご飯を食べると聞いたことがあるか。こんな感じなのかとサラサは思いながら、ゾンビのバイキングの様子を眺める。
ここにカズカがいれば飲み物を召喚してくれるだろうし、カキコがいれば食器を召喚してくれるだろうが、帰ってくるまでは自分一人だ。
それまでゾンビたちを食い止めなくては。サラサはそう思うと声をあげた「ご注文承ります!」
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