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——カッカッカッカッカッ 二匹の雄竜が倒れてまもなく、崖上から、音が響いた。 白銀竜(しろがねりゅう)が、首を高く伸ばし、上空に向かって、牙を打ち鳴らしたのである。 それは、二匹に対する、喝采のようであった。 観覧者達も、つられて歓声をあげた。 結果は相討ちだけれども、二匹の奮闘を、讃えずにはいられなかったのだ。 ただ、これは、あくまで女の取り合いであったはずだ。 白銀竜の眼鏡にかなうかを示す戦いであったはずだ。 ならば、この場合は、どうなるのか。 白銀竜は、満足げであるが、倒れた二匹をどうするのか。 観覧者達は、賞賛もそこそこに、今度は白銀竜の動向に注目した。
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