1/5
前へ
/34ページ
次へ

城下街からそう遠くない森に、竜が現れたという。 人畜が襲われたという話はまだ聞かないが、何せ竜であるから、一度暴れ出せば、どれだけの者が犠牲になるかわからない。 報せをうけた王は、さっそく、国家騎士団の中でも選りすぐりの者達を向かわせるよう命じた。 ほどなくして、甲冑(かっちゅう)姿の凛々しい騎士達が、出発した。 そして、一団が森に入っていくらもしないうちに、木々を挟んだ向こう、奥にそびえる崖の上に、一匹の竜を認めた。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加