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城下街からそう遠くない森に、竜が現れたという。 人畜が襲われたという話はまだ聞かないが、何せ竜であるから、一度暴れ出せば、どれだけの者が犠牲になるかわからない。 報せをうけた王は、さっそく、国家騎士団の中でも選りすぐりの者達を向かわせるよう命じた。 ほどなくして、甲冑(かっちゅう)姿の凛々しい騎士達が、出発した。 そして、一団が森に入っていくらもしないうちに、木々を挟んだ向こう、奥にそびえる崖の上に、一匹の竜を認めた。
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