SCP-682「不死身の爬虫類」

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SCP-682「不死身の爬虫類」

【最初に】 今回紹介するのは「クソトカゲ」とも呼ばれているSCP、SCP-682です。 トップクラスの知名度と、飛び抜けた危険度を持っています。 SCPの中では古参(最古参といっても過言ではない)に分類されていまして、「こいつ以上に危険なSCPを作ってはならない」という一種のボーダーラインになっています。 オブジェクトクラスは文句無しのKeter。そんな危険極まりないオブジェクトを解説していきましょう。 途中からこのオブジェクトを「クソトカゲ」と呼称します。SCP-682=クソトカゲですのでお気になさらず。 【概要〜とにかく危険なSCPオブジェクト〜】 ワニのような姿をした巨大な爬虫類で、「不死身の爬虫類」の名の通りどれだけ身体を破壊されても生きており、驚異的な再生力が特徴です。 またSCP-682に対して行われた実験記録によると、身体を再生する際に自身の形態を変化させ、 外敵からの攻撃や環境変化にも適応できます。 単純に生物としてはSCP最強なのではないでしょうか。 高度な知能を有し、人間の言葉も話せます。普通に財団職員とも話せますが……口を開けば出るのは罵詈雑言。 全ての生命体を憎んでおり、非常に攻撃的な性格です。 普段は内側を25.4cmの耐酸性板金で補強した5m立方体のコンテナに、塩酸で完全に浸からせて無力化していますが、そんな状態でもコンテナの酸を利用してエラ呼吸じみた方法で酸素を供給しています。 しかも模倣能力があり、これまでに幾度も多数のSCPの能力をコピーしたという記録があるのですが……模倣した能力は数時間で消滅している為、完全な模倣とは言えないようです。 上述した性格の為、刺激すると激怒する可能性があります。 それ故に、全職員にSCP-682と話すことは禁止されており、許可を得ていない職員が接触を試みようとした際は武力による制止も許可されています。 これらに加えて高いスピードや反射神経を持っている為、脱走を試みるだけでなく、少しでも動く・話すなどしても全職員全力で対処するよう命令が下されており、万一脱走した場合は出動可能な全機動部隊が7人以上のチームを組んで追跡・捕獲が行われるなど常時厳戒態勢が敷かれています。 【概要〜クソトカゲの終了実験〜】 こいつは過去に何度も脱走を試みてはその度に多数の死者を出していまして、危険すぎるし収容できないと財団は早々に諦めています。 そのため、様々な人間・SCPを投入して殺害を試みていますが、殺しきれてない為かなり難儀してます。 十数例あるのですが、その中からいくつか紹介しましょう。 ①高高度落下実験 結果:「どうやってこいつを高高度まで持っていくんだ?」という疑問が持ち上がった為、中止。 ②レーザーによる切断 結果:真っ二つに切断出来たはいいのですが2匹に増えました。約3時間後、元に戻ったのですが……その間、レーザーを反射する体質を得て大暴れ。 使用された実験施設は大半が修復不可能と判断されて取り壊され、多数の死傷者が出た模様。 ③60メガトン級の核爆弾 結果:「もしもこれで殺せなかったらどうする?」とのことで中止。 ④SCP-076-2「“アベル”」 結果:現状複数回に渡って交戦しており、その度に善戦はしているのですが、連戦ボロ負けで殺害には至っていません。おそらく一番いい勝負なのではないでしょうか。 が、久しく会っていない強敵にアベル自身は至極ご満悦で、職員に「健闘した私を讃えろ職員共(意訳)」と吐き捨てながら、 クソトカゲには「また会えたらさわやかな飲料(SCP-442「緑色のスライム」をウォッカと混ぜたもの)でも飲みながら一緒に肉満載のピザ(SCP-458「はてしないピザボックス」で生成されたピザ)食おうぜ(意訳)」と変な友情を築いているようです。 【最後に】 如何でしたか? クソトカゲは不死身チートなのですが、『死そのもの』にはどうしようもなかったのか、別世界のSCP-2935「あゝ死よ」では死んでしまっています。 他にも、ジョークでは食中毒の痛みに耐えかねて自害したり、交通事故であっさり……なんてこともあります。ジョークだから簡単に死ぬんです。ええ。 次回はSCP-2316「校外学習」を紹介しましょう。ミーム汚染に十分ご注意ください。 あなたは水中の死体に見覚えがありません。
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