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【概要〜簡単に解説〜】
このオブジェクトの正体は、1975年の秋、この湖を校外学習で訪れていたバーチウッド高校のあるクラスの生徒たちのなれの果て。
彼らはこの湖に起きていた何かの犠牲となって水死してしまったのですが、2人だけ生き残ることになったのです。
生き残った2人の片方はオブジェクト化したクラスメイトに接触した結果SCP-2316-1へと変貌。強力な認識災害を引き起こす力を手に入れ、最後の1人を探し始めます。
その過程でこの事件の真相を知ったのですが、それについてはもはや気にしていないようで……最後の1人の捜索に腐心しているようです。
この変貌した片方の生徒……「俺」の力はかなり強く、財団の強固なセキュリティを易々と突破して来るレベル。
「俺」はそれをすり抜けて真相と自身のメッセージを伝えにきている、といったところです。
が、その結果この報告書自体が認識災害型のオブジェクトと化してしまい、「俺」のメッセージを読んだ者は「湖に戻って」しまい、SCP-2316に取り込まれてしまいます。
無効になった補遺の1つ目では、「湖に入った人物」に対するインタビューが行われています。
恐らく財団の博士か誰かのようですが……見事に認識災害にやられちゃってます。
ですが、重要なのはそこではなく、「湖に戻った人物がまた帰ってきてインタビューに応じている」という部分。
これはつまり、概要の部分にある「オブジェクトに接触すると取り込まれる」というのは全くの嘘であり、認識災害のベクターとなって地上に戻り、拡散させる、ということです。
バーチウッド高校の面々がオブジェクト化したのはこの湖における異常現象の影響と、それを確かめるための財団の実験によるものですが、そもそものSCP-2316は76年ハブに属する別のオブジェクトを作り出そうとして失敗した、残滓のようなものだったのでしょうか?
ちなみに財団の検証実験は失敗した模様。
財団は実験が失敗したとしても、それを秘匿しません。
秘匿するのは、機密であるか、情報災害・認識災害のベクターである場合のみ。このケースでは後者であり、インタビュー記録とSCP-2316側からのダイレクトアクセスをまとめて削除している……のですが、お察しの通り向こうから復旧させられてしまっています。
こんな感じで曝露者を次から次へと増やし、最後の1人が曝露するまでこれを続けようとしているのです。
当然そんなことになったらCK-クラス待ったなし。
問答無用のKeterです。
また、本家記事のラストには「俺」が探し続けた「君」がこの湖に戻ってきたことを描くTale「決して色あせない」へのリンクがあります。
認識災害に曝露し、かつてのクラスメイトであった「彼ら」の声を聞いた「君」の辿る結末をどうぞ、見届けてください。
【最後に】
如何でしょうか。
……最後にもう一回、お使いの端末のマイクにゆっくり、はっきりと次のフレーズをどうぞ。
『私は水中の死体に見覚えがありません』。
次回は、認識したら即破滅。危険極まりない日本のSCP、SCP-444-JPを紹介しましょう。
あかしけ やなげ 緋色の鳥よ くさはみ ねはみ けをのばせ。
……ああ、この「あかしけ(以下略)」の文章を声に出して読んではいけませんよ。気が狂うほどの幻覚のループに巻き込まれたくなければ、ね。
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