SCP財団における要注意組織

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SCP財団における要注意組織

【最初に】 要注意組織は意外とたくさんあるのです。 「確保、収容、保護」をモットーにしている財団とは正反対の考えを持つ組織や、オブジェクトの力を利用しようとする組織なども存在します。 今回は、その組織の中からいくつかを紹介しましょう。 JP(日本のもの)も紹介しますが、その際は【】の隣にJPと記載します。 【世界オカルト連合(GOC)】 GOCは第二次世界大戦後に、ナチス、ソビエト、連合軍から離脱したオカルティスト、霊媒師、司祭、科学者の生き残りが集まって作った同盟組織です。 世界という舞台が広がるに従い、国の数が増えた分だけGOCも手を広げて、現在の形になりました。 GOCは、大体は政治的な勢力で、自らを超常的な世界の警察であると見なしています。彼らは超自然的な存在を破壊することに誇りを抱いていており、可能な限り最先端の革新的な装備を後援者達から入手して使用します。 これまで、SCPの可能性があったものを財団が獲得・収容する前にGOCが破壊してきました。 状況によって、GOCは財団の側につくこともあれば、財団と対立することもあるといいます。 GOCは大多数が財団を軽蔑しています。 その理由は、財団がSCPを徹底的に破壊せず、使用、収容しているから。GOCは財団の途方もない力が原因なのか、普段は近寄らないようにしています。が、時にはGOCが関わっていると思しき事件が起きます。 まあ、当人達は関与を否定していますが。 【蛇の手】 簡単に言って仕舞えば「小規模ながらも超高度な技術を持った技術者集団」です。 財団はこれまで3回、『蛇の手』と遭遇しており、SCPを奪われた事もあります。 使用する技術のレベル、保有する使用可能なSCPの数、あるいは脅威の総合度と同様に、この組織に属する構成員の規模は不明です。 しかし、高度に連携が取れ危険性があるのは明らかです。 『蛇の手』の指導者は "L.S." とのみ知られる人物だと考えられており、この人物は財団サイトでの2件のセキュリティ突破の原因だと目されています。 財団の警備や電脳セキュリティはバッチリなのにこれを破ってくる『蛇の手』は相当な技術を持っていると考えられますね。 ちなみに『蛇の手』は前述のGOCとは非常に仲が悪く、犬猿の仲と言っても過言ではないようです。 【マナによる慈善財団】 この財団は1971年に宗派を問わない人道支援機関として設立されました。 復元された文書によれば、この財団の任務は「神の奇跡を残された彼の子らに分け与える」こと。 様々な慈善運動団体や宗教団体の提携を通して、時には富裕な博愛主義者や学術機関からの公式の支持によって間接的資金援助を受けているようです。 設立以来、この団体の主要な行動指針は、第三世界、戦争被害、飢饉や自然災害で困窮した地域の市民へSCPとその副産物を無償配布することです。 この団体は国連にNGOとして認知され、本財団の影響力の外にあるいくつかの敵対的な地域や孤立した地域で合法・非合法に活動していることが知られています。 見た感じは人道的な慈善団体なのですが、善かれと思ってやった事がとんでもない悲劇を呼んだりしたことがあるとか、ないとか…… 【蒐集院】JP かつて日本において、財団におけるSCPオブジェクトに当たる超常的存在を収集していた組織です。 その手法は卜占や呪術、そして神道や修験道を中心とした宗教などを利用した非科学的・非論理的なものなのですが、そのうちで有用なものは財団の特別収容プロトコルに引き継がれています。 財団が日本での影響力を強めて以降、ほとんどのメンバーは財団などに吸収されたのですが、過激な一派は集められたオブジェクトを未だに手放さず潜伏し、再び蒐集院の復権を目論んでいると推測されています。 異常存在のコレクター集団、といった雰囲気ですかね。 過激派がSCP財団に押しかけて来たりしないといいのですが…… 【最後に】 こんなものでしょうか。 まだまだ要注意団体は存在します。 ですが、どの組織も危険であるというわけではありません。 その組織に関わるSCPはどこか温かみがあるようなものだったりする事もあります。 どの組織が危険で、どの組織がそうでもないか。それを見極めるのは難しいことですね。 さて、次回からはSCPオブジェクトについて解説しましょう。 まずは本部にあるSCP-001を解説したいと思うのですが……これは色々な事情が複雑に絡んでいるので、別の機会にお話ししましょう。 紹介するのはSCP-002「“生きている”居間」。 クラスはEuclid。ポルトガル北部で見つかった、奇妙な肉塊について解説しましょう。
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