SCP-1983「先の無い扉」

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【概要〜レポート〜】 内容を要約するとこうなります。長文にもほどがある事態になるため、アニヲタwikiから抜粋させていただきました。 『・書いているのは先にSCP-1983-1に突入した部隊「聖歌隊」所属の「エージェントバークレー」 機動部隊Chi-13が"少年聖歌隊"なのでそれを略しているのだとすれば、補遺1で突入した部隊の一人ということになる。 ・SCP-1983-2は光源によって生ずる影によって標的を感知しているらしい。 まずはSCP-1983-2の生(?)態。影っぽい見た目どおり影を見ているらしい。 そのため、奴らの巣窟とも言えるSCP-1983-1の中で懐中電灯などを使うのは自殺行為に等しい。 ・内部にある扉の先は色んな場所に繋がっている。彼の高校のロッカーまであったことから内部にはいった人間の記憶を元にしている可能性がある。 中には家の外に繋がっている扉があるが、そこから出ると文字通り溶けて死亡する。 内部に突入した部隊が帰ってこなかった理由。 この家に入ったら最後、遅かれ早かれ待ってるのは確実な死なのである。 ・殆どが光で照らされた黒くて影みたいな「ゴミ」があり、それに光を消さずに触れると「何かに引っ張られて消える。」 罠みたいなモノだろうか、レポートでは彼の仲間が一人犠牲になったことが語られている。 やはり光をつけたままは危険なようだ。 ・扉を片っ端から閉めるとSCP-1983-2の巣に辿り着く。 ここで彼はあることに気がつく、扉を開けて別の場所と繋がる=扉が開いている別の場所に繋がっている ということなのではないかと。 それならばと片っ端から扉を閉めて全ての扉を閉めた後に再び開けた結果、辿り着いたのがSCP-1983-1の中心部分にあったSCP-1983-2の「巣」だった。 巣には大量の心臓でできた「塊」があり、SCP-1983-2が新しい心臓を取り込ませると新しいSCP-1983-2が生み出されたという。 すなわちSCP-1983-2が心臓を奪う理由は「自らの同胞を増やすため」だったのだ。 ・自分は仲間を置いて「巣」から逃げ出してしまい、隠れ続けながらこのレポートを書いている。 仲間かはたまたSCP-1983-2のものかも分からない声を背に「このクソッタレな状況に対抗する術」を持っていない彼は逃げ、以降ペンライトの僅かな光を使ってこのレポートを記述しているのだという。 そしてこれ以降の内容は、彼がこのレポートを見つけた人物(=D-14134)に託したものとなっている。 「決心がついたら、巣に行ってぶち壊してくれ。すべての心臓をぶっ壊すんだ。」 「そうすりゃ、ヤツらを殺せるかもしれねえ。これがオレが考えられる唯一の方法だ。」』 ……そう、彼は自身には出来ないと認識した上でただ呆然と死を待つのではなく、 いずれ現れる何者かに打開策を託すためにこのレポートを書いていたのです。 そして彼はこれを見つけてもらうために居間に行き、心臓をSCP-1983-2に使わせない為、自害したのだと思われます。 冒頭の文はレポートの最後に記されている彼の、名も知らない誰かに向けた祈りの言葉です。 この非公式レポートからSCP-1983が付録3で突入したD-14134によって無力化されたと推測し、彼の死に勲章が送られました。 (ちなみにDクラス職員は本来危険な実験などのための使い捨ての職員であるため、勲章は特例中の特例) また、非公式レポートの情報よりこの現象が局地的でないと考えられるためこれと類似した事案の調査に人員が当てられています。 おそらく内部に色んな場所が継ぎ接ぎで存在する以上、そこも同じ現象にあっている可能性があるのでしょうね。 【最後に】 余談ですが、「銀の弾丸(Silver Bullet)」という言葉には、物事への打開策と言った意味があります。 エージェントバークレーにとって、打開策を託した名も知らぬ誰かは「銀の弾丸」。 レポートに込められた銀の弾丸への祈りを受け取ったD-14134は、まさに「祈りを込めた銀の弾丸」でした。 そして、「祈りを込めた銀の弾丸」を撃ち込んだのは、他でもないD-14134の勇気だったと言えるでしょうね。 次回はSCP-8900-EX「青い、青い空」。 財団が収容に失敗し、「当たり前のこと」ということにして隠蔽しなければなかったオブジェクトです。
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