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SCP-002「“生きている”居間」
【最初に】
さあ始まりましたSCPオブジェクト紹介!
今回はポルトガル北部で見つかった、不可思議な肉塊のオブジェクトについて紹介しましょう。
入ったら死ぬ……かもしれない空間に繋がっています。
貴方が入ったら、生きて帰れるでしょうかね?
【概要〜どんなSCP?〜】
SCP-002は球体をした肉の腫瘍に見える大きな塊です。
オブジェクトクラスはEuclid。
体積は約60㎥。微弱ながらも放射線を発しています。
SCP-002は、ポルトガル北部の小さな火口で、衛星画像を用いて発見されました。
元々は岩に外部からの衝撃で一部の肉が露出していたのが発見のきっかけだそうです。
財団のエージェントが確認に向かう前に、近くの村の農民が偶然SCP-002を発見しており、村長に報告したようです。
SCP-002の収容はミュールハウゼン将軍主導の下で行われ、まずコンテナに収容後、村から人手を募って初期調査を行いました。
この際、3人が相次いで内部の調査に向かった後行方不明となってしまったのです。
SCP-002には致死的なとんでもない特性があることがわかったため、輸送と情報流出阻止の為にレベル4A収束命令が出されました。
このとき、財団のSCP保安職員4名が相次いで内部に引き寄せられ、行方不明になりました。
ミュールハウゼン将軍は職員にクラスIII HAZMATスーツの着用を命じ、収容活動を継続。現在、SCP-002は[機密指定]内の特別収容室に収容されています。
【概要〜SCP-002の異常性と恐ろしさ〜】
ところで、前述の行方不明になった7人は何処に行ったのでしょうね?
その答えは意外にもすぐ分かりました。
財団職員が行方不明になった直後の調査で、バルブハッチを通じて入れる内部が、何故か安価な賃貸マンションの部屋のように見える事、そして家具が7個増えている事が判明したのです。
家具はランプ、絨毯、テレビ、ラジオ、本などですが……家具は骨や髪など、人体の何かしらの一部が使われたものであることが明らかになりました。
つまり、何らかの方法で、中に入った人間を家具にしてしまうんです。
ちなみに、部屋には窓がありますが、外にはそのような特徴は観察されていません。
厄介な事に、SCP-002は生きているヒト以外は反応しません。
ヒト以外の霊長類(猿など)や死体ではSCP-002は反応を示さないようです。
【収容方法】
収容時に発生した事案を受け、レベル2以下の職員は2名以上のレベル4職員の承認無しではSCP-002への接触が禁じられています。
もし許可がなされる場合でも、高レベルの職員の付き添いと、一時的なランク及びセキュリティクリアランスの剥奪、接触後は72時間のSCP-002からの5km圏外への護送が行われ、復帰可能と判断された場合のみ剥奪された資格が返還されるそうです。
SCP-002の収容では、常に電源に接続され、活動準備状態を維持されており、収容室は減圧されています。
停電が発生した場合には非常隔壁が作動し、隣接する施設では退避が促されます。安全第一ですからね。
停電から復帰した場合、電源が接続されるまでは、高出力のX線及び紫外線がストロボ照射される事になっています。
うん、ハイテク。
また、最低でも2名の職員がSCP-002の20m以内又は収容区間にいる必要があります。
感覚が鈍る、知覚が歪められる、その他SCP-002に近づこうとする如何なる行動の影響が受けていないかを確認するべく、常に互いに物理的接触を維持する事が定められています。
【最後に】
如何でしょうか?
なんだか怖い部屋ですね。家具に人間の体の一部が混ざっているなんて。
もしかしたら、あなたが座る椅子のクッションも、血とか体液で染色されていたりして……なあんて、冗談ですよ。そんなに怯えた顔をなさらないでください。
次はSCP-143「刃桜」を紹介しましょう。
名前からして日本産のように見えますが、れっきとした本家のSCPですよ。
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