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4月5日
朝
「アオ 起きて」
「んー……」
「起きてっ」
「うおっ げっ…うぅぅ 重い…」
瑞久が 私のお腹の上にうつ伏せで上半身を乗せる 重くはないけど言ってみた
瑞久の脇腹に手を入れ 腹筋 背筋 腕の力を使い 壁側に寝かせ 私はもう一度寝る
「アオ 起きないと…」
瑞久の方を向き抱きしめて
「…もう」
もっと腕の中へ閉じ込める
弟が 私の耳元で
「蒼」
デカい声出しやがって
「……」
「瑞久ちゃん 困ってるだろ」
こいつわざとだ
鼓膜破れるだろ
無視して
「瑞久 おはよ」
「…おはよう」
私の弟 航 中学2年
「瑞久ちゃん 行ってきます」
「行ってらっしゃい」
航は 野球部の練習へ行ったみたいだ
「アオ 明日 入学式なんだから 早く起きる練習して」
「うーん」
のっそりと起きあがり 瑞久と一緒に階下へ
顔を洗いリビングへ行くと 瑞久が朝食の用意をしてくれていた
「ありがと」
「どうぞ」
「いただきます」
野菜スープと食パンを食べる
瑞久が向かいへ座り
「あっ そうだ 栞さん(蒼の母)が シーツと掛け布団カバー洗ってって言ってたよ」
口にパンを入れたまま
「ほぉーい」
食べ終わり 2階へ
ベッドへ寝転ぶと
瑞久が クローゼットから服を出してくれて
「アオ 着替えて洗濯してよ 私 帰るからね」
手を上げて
「サンキュ〜」
呆れながら瑞久は 自分ちへ帰って行った
オカンか?
嫁か?
いや 通い妻?な〜んて(笑)
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