年が明けて

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瑞久 side 週末は アオと朝まで過ごせる日 アオの部屋には 引っ越しの段ボールが置いてあって 私の部屋に来てもらう 課題のプリントを終えたアオは 少し休憩していて 私は テスト範囲の勉強を続ける 視線を感じ 「ん?」 「ううん なんも」 ずっと私を見てるから 「なに?」 「可愛いなと思って」 「…もう」 嬉しいのに 呆れたように答える 「誰に呼び出された?」 「…?」 「放課後に 話しかけられてたやろ?」 「あぁ 佐々木くんに」 「何て?」 「佐々木くんの友達の橘くんが話したいって」 「…それで?」 「階段の踊り場まで行って みんなで遊びに行こうって誘われて」 「…行くの?」 「行かないよ ちゃんと断った ヤキモチですか?(笑)」 「そりゃしますよ モテる彼女がいたら」 「ふーん」 顔には出さず 内心 にやにやする 「瑞久」 真剣な声と表情に 「…」 「これからはずっと一緒に居られないけど なんかあったら 菜々ちゃんと お姉ちゃんに相談とか話して欲しい」 「…そうだね うん 分かった」 心配してくれるのは嬉しいけど 「アオは 浮気したらどうなるか分かってる?」 「するわけないやん」 もし そんなことになったら 私はどうするだろう…? 「…信じていいのぉ~?」 「信じてもらわないと困ります」 アオは大丈夫でも 相手が… 心配で 不安になるから考えるのはやめよう 11時に寝る準備をし 2人でベッドへ 「明日は?」 「朝は走ってくる」 「11時に迎えに来てくれる?」 明日はアオとお出かけ 「うん」 「8時にアラーム鳴らす?」 「頼む」 腕枕してもらい アオに抱き寄せられ 「おやすみ」 「おやすみ チュッ」 触れるだけのキスをして 心地よい温もりと 安心する匂いに 幸せな気持ちのまま目を閉じ アオの全てを記憶する
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