一話 ヤンキー君は王子様な超国民的人気アイドル!?

48/70
前へ
/309ページ
次へ
「あ、生徒会長。おはようございます」  うちの高校の生徒会長がやってきた。  黒髪に分厚いビン底眼鏡が似合う、地味でさえないけど勉強ができる男の子。  見た目は地味だけど、人望はすごくあついのだ。なんせ、あたしの次に勉強ができるのだから。 「大丈夫かな? お嬢さん」 「ふえええん、お兄さん、わたし迷子なのぉ」 「えっ」  生徒会長に泣きながら抱き着いてく女の子。 「よしよし、いい子だね」 「おにーさーん、ふええええん」 「いい子いい子」 「ぐすん」  女の子はされるがままに生徒会長に抱っこされている。しかも泣き止んでる。さすが人畜無害な外見の生徒会長。あたし達とは違うね! うわああん。 「……なんか、すごい差のある対応で傷つくんだけど、あたし」 「まあ、仕方がないだろオレら見た目こんなんだし」
/309ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加