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風流ごっこ
結構広めな自然公園の
子供が遊べるようにと
人工的に作られた
小川のせせらぎを覗き込む
コンクリート仕立ての川底は
足を滑らせないようにと
枯山水の玉砂利に似た
斑紋を彫り込まれている
八月の糞暑さの中
水遊びをする子供もなく
涼もうと突っ込んだビーサン履きの
俺の逞しくも貧素でもない足に
乱暴に散らされたと思われる
千切れた深緑の木の葉が
絡みついて離れない
浅瀬の流れは流石というか
致し方無いというべきか
もしや体温よりも高いのではと
疑うような温さだった
背中側すぐ近くの木々から
情緒を崩壊させる蝉しぐれ
水面から足を引き上げ
滴る汗とともに
水滴を手ぬぐいで拭き取る
風流ごっこをしている俺の
頭の中身と言ったら
結局の所は
真っ赤なシロップのかかった
粗野なかき氷への渇望だった
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