空の青さと己の青さ

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空の青さと己の青さ

友人と買い物に訪れた都会の繁華街は 私の住まう階数制限のある住宅街とは違い 見上げた空はビルと呼ばれる刃物によって 端々から不規則に切り落とされて やけに小さな存在だった 晴れている筈の空はくすみ 使い古して色落ちした 水色のタオルで作った雑巾のように 処々がボロかった 一つに繋がり広がる空も 見る場所によって随分と変わることを知り 立ち位置の確保に右往左往する人々の 気持ちが少しだけ解ってしまい 自分が汚れてしまったように感じて 着ているシャツの袖を払った こんな風に擦り切れたくはないと 大人に近づく自分と空を比較する
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