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会う度に樹の横の居心地のよさを噛み締め、横顔に見とれ、色気に酔いしれ、私はどんどん樹のことが好きになっていった。
その日、樹からのメールに気づいたのは仕事帰りの電車の中でのことだ。
樹のメールの内容といえば、決まって飲みの誘いだった。少なくとも今まではそうだった。
だからメールアプリを立ち上げ、本文を開くまでの間に、私は既に週末の予定を思い浮かべていた。土曜日の昼間は同僚の由佳ちゃんと合う約束をしている。でも夜ならば大丈夫だ。由佳ちゃんは結婚していて、子供もおり、その子もまだ二歳だ。故に家を開けてられるのは数時間、旦那さんが面倒をみられる時に限られる。日曜日の予定は何もない。
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