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「あのさ……」 「うん……」 「沙織さんにはちゃんと伝えたいことがあって」  胸が高まる。はい、私でよければ。そう返事をする心の準備もできていた。   「実は僕……奥さんがいるんだけど、別に彼女もいるんだ。それも二人……」  その瞬間、口から飛び出してきたのが、疑問符に濁点がたくさんついた自分でも聞いたことのない言葉だった。
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