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 視線が合い、でもすぐにはピンとこず――当然ながら新しい方から順繰りに記憶を辿り――久保田樹という人間にたどりつくまでにしばし時間を要した。   「もしかして……樹?」  それでも確信があった。面影は残っていた。   しばしの逡巡の末、樹はペコリと頭を下げた。   「やっぱり!! 久しぶりじゃない? 私よ、私。バスケ部で一つ上だった佐山沙織(さやまさおり)
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