第1話 めぐり逢い

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その夜 僕は姫に呼び出された。 城の入口から10見送った左側のドアをノックする。 コンコン 「姫、ライトです」 ただならぬ緊張感が僕を追い込む。 「どうぞ」 耳を済まさないと聞き逃してしまいそうな そんな小さな声が届いてドアを開く。 まるで今負っている責任のように重いドアだった。 中に入り、リア様のベッド横の椅子に座る。 病室と何ら変わりはない気がした。 「この城はどう?」 か細い声が僕に問う。 「城全体がリア様をお守りしているようです」 「ふふ そう返ってくるとは思わなかったわ」 姫がくしゃっと笑った 僕の心臓が鳴った 「私の顔になにかついてる?」 きっと見つめすぎたのだろう 不思議そうに僕を覗き込んでくる。 なんだか姫の表情一つ一つが愛おしくて儚くて、その全てを包みたい。そう思った。 「姫が可愛らしくて、つい」 正直に答えると、その雪のように白い肌をピンク色に染め なによそれ と微笑んだ。 きっとこの時だろう 姫に恋をしたのは。
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